腰痛には原因がはっきりしない腰痛がある?|川崎市川崎区渡田向町まなぶ鍼灸整骨院

2025/06/02
コラム

腰痛には原因がはっきりしない腰痛がある?

あなたはこんな経験ありませんか?

・マッサージ
・鍼灸
・整体
・矯正
・電気治療

これらに通っても改善しない腰痛


なぜ改善しないのか?


その種類と以外な原因についてお伝えしていきますね!


◾️腰痛は大きく2種類に分類される

腰痛は大きく分けて原因がわかっている特異的腰痛と原因がわかっていない
非特異的腰痛の2つに分かれます。


◾️特異的腰痛とは?

画像診断や血液検査で原因が明らかに特定できる腰痛で症状や原因が明確であるため
医師の診断により早期に治療方針が立てやすいのが特徴です。


◾️主な原因と疾患

椎間板が突出し神経を圧迫して発生
しびれや坐骨神経痛を伴うことが多い椎間板ヘルニア。

加齢などにより脊柱管が狭くなり、神経を圧迫
歩行障害や下肢のしびれを伴う脊柱管狭窄症。

高齢者に多く骨粗鬆症が背景にある状態で
急な腰の激痛で発症する圧迫骨折。

非常に稀ではあるが脊椎の腫瘍(良性・悪性)や細菌感染(脊椎炎)
などが原因で起こることもあります。

腎臓、膵臓、婦人科系疾患など内臓の問題が腰部に現れるケースもあります。


そしてこれら原因がはっきりしている特異的腰痛は

全ての腰痛の15%しかないんです!


◾️特異的腰痛の症状

動かすと強く痛みが出る、夜間の痛みや安静時の痛み、しびれや筋力低下
排尿障害 などの症状が出ることがあります。

原因と症状が一致しており、しっかりと病院で検査をすることにより適切
な処置を受けることで改善ができることが多いです。



◾️非特異的腰痛とは?

検査しても異常がみつからない、骨や神経、臓器に明らかな異常が見られないなどの
腰痛は非特異的腰痛に分類されます。

現代人に最も多く見られるタイプで、ストレス、姿勢、生活習慣、脳の働きが密接に
関係していると言われています。


そして腰痛の原因の85%は原因不明と言われています!



◾️非特異的腰痛の主なタイプ

クッションの役割を果たすと言われている椎間板の影響による椎間板性腰痛。

背骨と背骨の関節の影響による椎間関節性腰痛。

背中や腰の筋肉の影響による筋筋膜性腰痛。

骨盤を構成する骨が作る仙腸関節の問題による仙腸関節性腰痛

などがあります。


◾️非特異的腰痛の症状

朝や長時間の同姿勢で痛む、動き出すと軽くなるが、疲れると再び痛む
精神的ストレスで悪化することがあるなどの症状が出ることがあります。


◾️非特異的腰痛と脳の関係

非特異的腰痛に非常に深く関与している脳のある領域が関係しています。

それは「背外側前頭前野:DLPFC」


痛み以外にも記憶や感情などをコントロールしている非常に重要な部分です。


◾️慢性腰痛の人はDLPFCの活動が低下

DLPFCが痛みの感受性を調整するブレーキ役になっているため、DLPFCが機能低下
すると痛みを強く・長く感じやすくなります。

DLPFCの萎縮や働きの低下は、「痛みの記憶」や「不安」といった負の感情を強め
腰痛を慢性化させることがあります。


◾️DLPFCに対してどうアプローチするか?

思考の癖や痛みに対する不安を改善する認知行動療法、DLPFCの活動を刺激し
痛みのコントロールを強化する


【DLPFCの問題が関係しているかもしれないチェックリスト】

以下の項目に複数当てはまる場合、腰痛にDLPFC(背外側前頭前野)の機能低下が
関係している可能性があります。

✔︎慢性的な腰痛が3ヶ月以上続いている
✔︎痛みの強さが日によってバラバラで、一貫性がない
✔︎病院で「異常なし」と言われたが、腰痛が改善しない
✔︎腰痛と同時に、気分の落ち込みや不安感がある
✔︎「また痛くなるかも」と常に痛みに対する不安を感じている
✔︎家でじっとしていると、逆に痛みを強く感じる
✔︎人と会ったり趣味に集中していると、痛みをあまり感じない
✔︎痛みの場所が日によって変わる、またはあいまい
✔︎朝は特に動き出しがつらく、日中になると少し楽になる
✔︎腰痛のせいで生活が制限され、「自分はもう治らない」と思っている
✔︎医療機関・マッサージ・整体などを転々としても改善しない


【不安・抑うつのセルフチェック】

最近1週間の気分について、以下の項目にどのくらい当てはまるかを確認してください。

質問 評価(0~3点)
□ 何か悪いことが起きそうな気がして落ち着かないことがある 0(まったくない)〜3(ほとんどいつも)
□ 理由もなく怖くなることがある 0〜3
□ イライラして落ち着きがないことがある 0〜3
□ 急に不安になり、心臓がドキドキすることがある 0〜3
□ 将来のことを考えると不安になる 0〜3
□ ひとりでいると不安になる 0〜3
□ 不安な気持ちを自分でコントロールしづらい 0〜3

質問 評価(0~3点)
□ 以前楽しめていたことが、今は楽しめなくなっている 0〜3
□ 何かをやろうという気力が湧かない 0〜3
□ 自分には価値がないように感じる 0〜3
□ 気分が沈みがちである 0〜3
□ 物事に対して無関心になってきている 0〜3
□ 疲れやすく、何をするのも億劫 0〜3
□ 将来に希望が持てない 0〜3

【合計点の目安】
0〜7点:正常範囲

8〜10点:境界領域(注意が必要)

11点以上:不安や抑うつの疑いが高い(専門的ケアの検討を推奨)


◾️なぜHADSが重要なのか?

慢性的な腰痛の背景には、身体だけでなく「感情や思考の乱れ」が深く関係していることが
多くあります。

特に不安や抑うつの感情は、DLPFCの機能低下と関連し
痛みを必要以上に強く・長引かせる原因となります。



◾️まとめ

身体に異常がなくても「痛みが続く」のは、脳のブレーキ機能(DLPFC)が
弱っているサインかもしれません。

DLPFCは、感情・思考・記憶・痛み制御の中枢です。

チェックリストやHADSの評価結果を参考に、脳と心からのアプローチを
検討することが、根本的な改善への鍵になります。

非特異的腰痛に悩んでいる方は、「身体の問題」だけでなく、「脳の働き」に目を向けることが
根本改善の第一歩です。

特にDLPFCの機能低下に着目したアプローチは、慢性腰痛に対して非常に有効です。


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